認知症についての最近のブログ記事

中等度以上の認知症の治療と介護

軽度・中等度・重度というのは認知症の中核症状である記銘力や見当識の障害でいうことで、徘徊などの行動上の問題であるBPSDの程度で言うことではありません。

中等度というのは簡易な長谷川式などのスケールで大まかにって10点台をイメージしています

このころの治療の目標は施設で介護できる状態にすることです。もちろん家族の方が家で見たいといわれるならそれができるような状態にすることです。

どの程度の介護が必要になるのか、家でできるのかは個別の事情や環境になりますが、治療が必要な問題は、夜間の問題と介護の拒否、興奮だろうと思います。

気持ち良い生活はこの段階でも進行を予防すると考えていますし、介護の方法で変わる部分もありますが、継続的に行うことが必要ですし、環境への配慮と熱意、冷静さが必要でプロでも難しい場合もあります。それに比べて薬による治療は時期により微調整もありますが、ある程度効果は持続的です。

成人に比べてごく少量の精神安定剤で有効です。経験上、効き方は成人の場合とかなり違いますが、先に述べた介護や生活上の工夫とあわせると効果があがりやすいです。

成人の生活習慣病ではありませんが、高血圧の薬を飲んでいるから、タバコも塩分もいくらとっても大丈夫とはいきません。しかし、いろんなことを重ねて行うと効果がある。認知症もこれに似ています。

 

認知症の早期診断と早期治療

なぜ、早期か?認知症は進行を予防できるからです。

とくに、認知症の前段階である軽度認知障害の状態では進行予防の効果がおおきいと思われます

しかし、筑紫野市、太宰府市、大野城市、春日市、那珂川町の四市一町からなる筑紫地区ではあまり知られていないようです。あちこちで講演している感触と、2000年から認知症に関わる医師・スタッフのために筑紫医師会で開催している認知症セミナーでのアンケートから感じることです。施設や病院で働くスタッフは問題行動への対処に追われています。

私には、物忘れなんて、もう年だからしょうがない、ある程度はあると感じている人のなかに軽度認知障害の人が紛れ込んでいて中等度に進行してBPSDがひどくなってからどうしようと思いながらすごしておられる方、あるいは軽度認知障害ではないのにそうなったらどうしようと心配している方がきっとおられると思います。

早期認知障害は65歳以上人口の30%にあり、そのうち30%が5?7年以内に認知症が発症すると言われています。この5?7年の間に進行予防をすることが有意義です。

進行予防には何が有効なのか・・

食・住や活動など生活上の事に関していろいろなことが言われています。ネット上に情報があふれているのでこれは割愛しますが、簡単に言うと気持ち良い生活をすることでしょう。これを食べればいいというものもありますが、不老不死に通じる話ですから絶対はないと思います。

ただ、私が大事に考えていることは本人への告知です。

おそらく誰でも本当は自分の状態は、一番分かっていると思います。

自分のことで考えると告知されることは怖いですが、準備もないまま、何が起こっているかずっとわからないまま、人生の終焉を迎えることを想像するとそっちのほうが自分はつらい。認知症になって関わってくれる人がいても自分がわからないのではつらいのではないか・・・それともわからないまま関わってもらって王様になっているか・・

安心して死を待つ王様になりたいものですがその道はまだ見えません。

ちょっと横道にそれてしまいました。ともかく、認知症の進行予防について機会があれば講演などしたいと思います。

時間が合って近ければどこでも行きますので、声をかけてください。講演料は安くてもかまいませんので・・